2024年6月20日(木)、アントワープのMASミュージアムで
「南極へ:ベルギーの極地探検家たち」展示会が公式に開幕した。
この長年待ち望まれていた展示会は、ベルギーの南極探検と
研究の長い歴史の起源を紹介している。
展示会は、1897-99年にアドリアン・ド・ゲルラッシュの
指揮のもと行われた歴史的な越冬探検から始まる。これは
科学者たちが南極の冬季に実験を行い、サンプルとデータを
収集する初の科学探検だった。展示会には、ベルギカ号の
元々の操縦輪や艦橋、乗組員が着用していた極地用の装備、
船が氷から解放されるのを助けたノコギリ、そして
1898年の長い極夜の間に乗組員の士気を高めた
「ブラバンソンヌ」の曲を演奏したクランクオルガンなど、
伝説の航海からのいくつかのオリジナルの遺物が展示されている。
展示会は次に、1950年代と60年代のベルギーの南極探検(BELARE)に
焦点を移す。これにより、ベルギー初の南極研究基地
「バウドゥアン王基地」の建設が紹介される。
展示会の次の部分では、現在の南極で行われている研究に焦点を当てている。
特に、ベルギーの「プリンセス・エリザベス南極基地(PEA)」
現在唯一のゼロエミッション研究基地での研究が取り上げられている。
IPF教育・アウトリーチコーディネーターのミーク・ステルケによって
まとめられたこの部分では、PEAで行われている多様な
科学研究プロジェクトに関する情報、南極の息を呑むような
風景のビデオ、そして訪問者が研究内容について
学ぶためのインタラクティブな画面が展示されている。
展示会の締めくくりとして、オランダのアーティスト、
エスター・コクマイヤーによるインスタレーション
「テラ・ヌリス」が紹介される。彼女の作品は、
南極条約システムの下での南極の独自の保護された
地政学的地位に光を当てている。
―グランドオープニング―
展示会の初日は、展示キュレーターの
ワンダー・デヴィレによるジャーナリスト向けの
特別ツアーから始まった。この親密なツアーでは、
混雑を避けながら遺物の初見を得ることができた。
その後、MASミュージアムのディレクターである
リーズ・ブイセ、アントワープ市の文化担当市議
ナビラ・アイト・ダウード、そしてワンダー・デヴィレが
公式に展示会を開幕し、それぞれが基調講演を行った。
午後9時には展示会が一般公開され、数百人の来場者が
展示会の前のロビーで提供されたドリンクを楽しみ、
DJによるフェスティブな雰囲気を楽しんだ。
この夜は、参加者全員にとって記憶に残る一夜となった!
国際極地財団は、MASミュージアムとアントワープ市に対し、
重要な展示会に貢献する機会を提供していただいたこと、
展示会に資料を提供してくださったすべての科学者や専門家、
そして展示会を訪れベルギーの南極での歴史や
プリンセス・エリザベス南極基地での重要な科学研究について
多くを学んでいただける一般の皆様に感謝の意を表する。
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