かつて植民地からの解放を掲げた南部アフリカの政権が、
現在、国民の支持を失っている。これらの政党は
体制維持に腐心し、汚職や弾圧が蔓延し、
長年抱える社会的課題の構造の解決に失敗し続けている。
―ナミビアのSWAPO、議会過半数維持も求心力低下―
2024年11月の大統領選で勝利したSWAPOは、長期政権の継続を
確実にしたものの、議会選挙では過半数維持に留まり、
党の求心力の衰えが浮き彫りになった。経済の低迷、
貧困対策の遅れ、汚職問題が国民の不満を募らせている。
―ボツワナのBDP、歴史的敗北―
58年間政権を握ってきたボツワナ民主党(BDP)は、
2024年10月の選挙で野党に敗北した。長期経済停滞、
高い失業率、汚職の横行が敗北の一因となり、
国民の期待に応えられなかったことは明らかだ。
―南アフリカのANC、危機的状況―
アフリカ民族会議(ANC)は、2024年5月の選挙で
議会の過半数を失い、得票率は40%台にまで落ち込んだ。
長年の失業問題、インフラの不整備、汚職スキャンダルが
国民の信頼を失墜させ、ANCの統治能力が問われている。
―汚職と弾圧蔓延する南部アフリカ―
モザンビーク、タンザニア、ジンバブエ、アンゴラでは、
不正選挙、政治的弾圧、広範な汚職が横行している。
長期政権を維持する元解放運動政党が国民の不満を
封じ込めるために独裁的な手段に訴え、現在自由と民主主義が
損なわれている。
―解放の理想の喪失―
南部アフリカの政党は、かつて自由と平等を掲げていた。
しかし、これらの理想は実現されず、国民の期待を裏切り続けている。
不平等や社会的課題が深刻化する中、南部アフリカの政治体制は
現在根本的な変化を迫られている。自由や民主主義が制限され、
基本的な権利が無視される国家が、真の解放国家とは
言えないのではないだろうか。
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