ドイツでは数千人がクリスマスの襲撃で5人が死亡したことを悼む一方、
黒い目出し帽をかぶった極右デモ参加者らが、集会に集結
2024年12月23日
ドイツ警察は、クリスマスマーケットの混雑した場所で
猛スピードで車を走らせ、少なくとも5人を殺害、
数百人以上を負傷させた疑いのある男が
殺人および殺人未遂の罪で起訴されたと発表した。
ドイツメディアが容疑者と名指しした
タレブ・アル・アブドゥルモフセン容疑者は、2006年に
ドイツに入国したサウジアラビア出身の精神科医50歳で、
金曜夜にドイツ中部の町マクデブルクで起きた襲撃事件の後、
土曜遅くに拘留された。
警察は日曜日、ドイツ国民に対してインターネット上で殺害予告をし、
政府当局と紛争の経歴を持つ反イスラム活動家、
アブドゥルモフセン氏に対して検察が殺人罪および
殺人未遂罪で訴追したと発表した。
地元メディアによると、犠牲者となったのは52歳、45歳、
75歳、67歳の女性4人と9歳の少年1人だと特定されているが、
数千人が犠牲者を悼む中、約2,100人が
「テロに対するデモ」と銘打った極右集会に参加したという。
集会に参加した抗議者たちは黒い目出し帽をかぶり、
「再移民」という言葉が書かれた大きな横断幕を
掲げている様子が撮影された。
政府は、205人が負傷し、そのうち40人が重体となった
この攻撃を防ぐために、もっと対策を講じることが
できたのではないかという大きな疑問に直面している。
アブドゥルモフセン氏は、自身を元イスラム教徒と称し、
ソーシャルメディアプラットフォーム「X」の
アクティブユーザーであり、主に反イスラム的なテーマに
焦点を当てた投稿を毎日数十件シェアし、イスラム教を批判し、
イスラム教を離れたイスラム教徒を祝福していた。
つい最近の8月には、アブドゥルモフセン氏は
ソーシャルメディアに次のように投稿。
「ドイツ大使館を爆破したり、ドイツ国民を無差別に
虐殺したりしないで、ドイツで正義を
実現する道はあるのだろうか?」
地元メディアの報道によると、彼は今年、警察署で警官と口論した後、
「緊急通報の不正使用」の疑いでベルリンで捜査を受けた。
ドイツの元イスラム教徒協会の会長ミナ・アハディ氏は、
アブドゥルモフセン氏は
「私たちにとっては見知らぬ人ではない。何年も
私たちを脅かしてきたからだ」
と語り、同氏を「極右の陰謀論を信奉する精神異常者」と呼んだ。
オラフ・ショルツ首相は土曜日、この
「恐ろしく非常識な」攻撃を非難し、2月23日の
連邦選挙に向けて国内の政治的緊張が高まる中、
国民の団結を呼びかけた。
極右と極左の野党はすぐに彼の政府を批判した。
極右のAfDのベルント・バウマン議会代表は、ショルツ首相に
「荒廃した」治安状況をめぐって連邦議会の
特別会議を招集するよう要求した。
大衆紙ビルトは、
「我が国の警察と諜報機関は、サウジアラビアを
監視していたにもかかわらず、なぜ何もしなかったのか?」
と購読者に対して、一つの問いを投げかけた。