モバイル業界の新たな潮流として、オープンAPIの活用が
注目を集めている。モバイル通信事業者と
クラウドプロバイダーの間で、ネットワークの開発において
現在大きな進展が見られている。
この変革を後押しするのが、GSMA(世界モバイル業界団体)が進める
オープンゲートウェイフレームワークだ。この仕組みは、
サービスプロバイダーが開発者や企業にネットワーク機能への
アクセスを容易に提供することを目的としている。
主な機能となるのは、相互運用可能なAPI。これにより、
開発者はモバイルネットワークの機能をより迅速かつ容易に
活用できるようになり、革新的なサービスの開発が促進される。
特に南アジアと東南アジアでは、このイニシアチブへの参加が
今まさに急増している最中で、この勢いはかなりの勢いを見せている。
2024年6月以降、さらに14社の通信事業者が
オープンゲートウェイイニシアチブに参加。参加事業者は
合計67社となり、世界モバイル市場シェアの75%を
占めるまでに拡大した。この動きは、業界全体で
共通APIへの関心の高まりを示している。
GSMAは、オープンゲートウェイのAPIライブラリが拡張され、
開発者、ベンダー、ハイパースケーラーなどに多くの選択肢を
提供したと指摘している。一方で、主要なハイパースケーラーの
関与は依然として少ないままだ。GSMAはこれらの企業の参入が、
開発者へのリーチ拡大に必要不可欠だと強調している。
調査では、企業はセキュリティと詐欺対策を最も重要な
アプリケーションとして認識しており、開発者も同様に
セキュリティを最優先事項としていることがわかった。
SIMスワップ詐欺防止のためのAPIや、エッジコンピューティング、
決済分野へのAPI活用も増加傾向にある。
オープンゲートウェイフレームワークの成功には、通信事業者、
開発者コミュニティ、その他の関係者間のさらなる連携が不可欠だ。
現在、不正防止、高品質オンデマンドサービス、エッジコンピューティングなどの
ユースケースをカバーする23種類のAPIが提供されており、
これらの機能を最大限に活用することが今後の課題となる。GSMAは、
この取り組みがモバイル業界全体に新たなビジネス機会を
もたらす可能性を秘めていると考えている。
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