ベネズエラ政府は、7月の物議を醸した大統領選挙後に逮捕された
103人を釈放した。野党側は不正選挙によりマドゥロ大統領が
今回の選挙に勝利したとして非難している最中だ。
この批判に対して政府は、マドゥロ大統領の指示による
釈放であることを発表し、選挙関連の暴行や犯罪の事件を
すべて再検討した結果であるとしている。釈放された103人の他に、
11月には保釈などの措置で別の225人が釈放されている。
しかし、これらの釈放にもかかわらず、政府は
マドゥロ大統領の勝利を裏付けるデータの公開を拒否し続けている。
選挙後は、マドゥロ大統領の勝利宣言を受け、
数千人規模の抗議デモが発生した。野党側は独自の
集計データを公開し、野党候補のゴンスレス氏の圧勝を
主張したが、政府はマドゥロ大統領の勝利を支持し、
デモ参加者や野党関係者への弾圧を強行した。
この政府の弾圧により数十人が死亡、数百人が負傷、
数千人が逮捕。
弾圧は選挙前から続いており、野党は候補者の資格剥奪の措置を受けた。
選挙後も、野党指導者に対する圧力はなおも継続しており、
複数の野党関係者が現在拘束されている。ゴンスレス氏自身も
国外へと逃亡し、スペインで亡命を申請している最中だ。
さらに、野党関係者が避難しているアルゼンチン大使館への
政府による嫌がらせも問題となっている。アルゼンチン政府は、
大使館への嫌がらせや、避難者の安全な国外退去を
妨害する行為を非難している。大使館は国際法により
「不可侵」とされており、政府による行為は
国際的な規約違反にあたる。
ベネズエラ政府による釈放は、国際的な圧力への対応と見られるが、
野党に対する圧力は依然として強く、ベネズエラの政治状況は
依然として不安定なままだ。これらの政府による情報公開の拒否、
野党への圧力、大使館への嫌がらせは、民主的な
政治プロセスに対する深刻な挑戦となっているのが
ベネズエラの現状ではないだろうか。
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