ニューカレドニアの密林の奥深くに生息する
カグー
(Rhynochetos jubatus)
は、しばしば 「森の幽霊 」と呼ばれる
飛べない地上にのみ生息する珍しい
鳥の一種だ。
このとらえどころのない鳥は、
空を飛べないだけでなく、他の鳥たちには
見られない鼻に角があるというユニークな
特徴を持っている。
このカグーの小さなフラップのような
鼻の構造は彼らの鼻孔を覆い、昆虫、
カタツムリ、トカゲなどを探してカグーが
落ち葉や土の中を採食している間、破片から
自身の身を守るバリアのような役目を
果たしている。
この鳥の羽毛は微妙な灰色に近い
アッシュグレーで、その体の色は
霧に包まれた彼らの生息域である森の
環境に自然に溶け込むことができる。
だが、求愛のときや身の危険を
感じたとき、カグーはその鮮やかな体の
模様を誇示し、翼を広げながらその模様を
大きく見せることで、その姿を
劇的に変化させる行動を取る。
どうやら、この行為は精巧な羽毛を
捕食者に見せつけるだけでなく、
潜在的な別の捕食者に対する抑止力にも
なっているようだ。
歴史的に、このカグーは狩猟やイヌや
ネコなどの外来捕食者の攻撃により、深刻な
個体数の減少に直面してきた。
これらの脅威と生息地の破壊が相まって、
現在この種は絶滅危惧種に分類されている。
そして、現在まで繁殖プログラムや
捕食動物の駆除を含むいくつかの保護活動は、
カグーの個体数を保護し、復元するために
実施されてきた。
この十分な保護活動への取り組みにより、
カグーの個体数は徐々に増加しており、
このユニークな鳥の生存に大きな希望の光を
与えている。
この飛べない鳥、霧深い森の中に住む鳥、
カグーの物語は島たちの生態系に微妙な
バランスと、人類の行動が固有種に
与える影響の大きさを表すものと
言えるのかもしれない。
「森の亡霊カグー」がニューカレドニアの
深い森に何世代にもわたって
生息し続けるためには、我々人類の継続した、
彼らへの保護活動と、一貫した自然活動への
意識を高めることが必要不可欠だと
言えるのかもしれない。
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