日本の企業が海外企業の買収を活発化させており、
特に現在アメリカ企業の買収が一つのトレンドとなっている。
日本生命保険が米国の生命保険会社レゾリューションライフを
過去最大規模の82億ドルで買収したことは、
この動きを象徴しているものと言える。
円安基調が、日本企業の海外資産を押し上げ、海外投資を促進。
対外直接投資はパンデミックの影響で一時的に減少したものの、
現在は再び勢いを増している。財務省のデータによると、
対外直接投資額は近年増加しており、日本企業が
グローバル市場での競争力を強化するための手段として
海外買収を多く活用していることが分かる。
海外買収は、新規の生産施設や販路を開拓する
グリーンフィールド投資よりも、既存企業の買収に
重きが置かれているのが特徴だ。これは、日本企業が
国内市場の成長鈍化と海外市場の拡大機会を
認識していることを示唆するものだ。
海外投資の増加は国内経済にも影響を与えている。生産拠点の
海外移転により、国内の製造業の付加価値創出力が低下し、
貿易収支の赤字が定着化するとの懸念がある。また、
円安は輸入コストを押し上げ、消費者に影響を与える可能性がある。
今後、円安が継続すれば、日本企業の海外投資はさらに加速するだろう。
しかし、日本企業は海外投資のメリットと国内経済への影響を
慎重に検討する必要がある。海外投資が、日本経済の
長期的な成長と競争力をどのように形作るかは、注視に値する。
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