最近の遺伝子研究により、約3000年前まで
古代ヨーロッパ人の大半が浅黒い肌を
持っていたことが明らかになった。
石器時代から鉄器時代までの348人の
ゲノムを分析した結果、旧石器時代
(1万3000年前から3万5000年前)
には、92%の人々がが黒い肌、8%の人が
その中間の肌色、そして青白い肌の
人々は存在しなかったようだ。
これらの地域に住む人々が徐々に
明るい肌色へと変化していったのは、
北方地域における紫外線暴露の減少、
ビタミンD合成に影響を与える食生活の
変化、アナトリアなどの地域から
明るい肌の集団が移住してきたことなどの
要因に影響されたと考えられている。
注目すべきは、鉄器時代
(1,700~3,000年前)
においてお55%ほどの人たちが依然として
黒い肌をしており、その後、明るい肌の
人種が多くなっていったということだ。
この研究は、人類がアフリカから移住した
直後に、ヨーロッパで明るい肌の色素が
広まったという、これまでの説に異説を
唱えるものである。
このことから、ヨーロッパにおける人々の
肌の色は長期にわたる複雑な進化を
示唆しており、地域差が大きく、これまで
考えられていたよりも、肌色の明るい
色素へのシフトが緩やかであったことが
事実として言えそうだ。
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