13日の金曜日は、西洋文化圏を中心に長い間不吉な日として
伝えられてきた。 その起源はっても古く、さまざまな多くの
歴史的・宗教的・文化的な要因が絡んでいる。
―北欧神話の不吉な招かざれる客―
13日の金曜日が不吉とされるのは、北欧神話にある13番目の
招かれざる客の逸話に由来する。神々が集まる宴に、
悪戯の神ロキが招かれる。ロキは、盲目の闇の神ホドルを欺き、
美しき神バルドルを殺害する。この出来事により、
13という数字が不吉であるという迷信が民間に
広く流布されるようになった。
―イエス・キリストの最後の晩餐―
キリスト教においても、13日の金曜日は不幸な意味合いを持つ。
イエス・キリストとその12人の弟子たちが参加した最後の晩餐で、
13番目に着席したのはイエスを裏切ったイスカリオテの
ユダだった。ユダの裏切りは金曜日に起こり、
この日はさらに不吉なものとして深く人々の記憶の片隅へと
残ることとなった。
―現代文化における13日の金曜日―
現代においても、この日は不幸を招く日だとして
広く一般に認識されている。
ホラー映画のキャラクターであるジェイソン・ボーヒーズの存在が
更にそのイメージを強固なものにしたとも言える。
また、一部の航空会社やホテルでは、13番目の座席や部屋を
設置しないこともある。
―文化的相違―
興味深いことに、すべての文化で13日の金曜日が
不吉とされるわけではない。イタリアでは、13日ではなく、
4日後の17日の金曜日に不吉なことが起きるとされている。
それとはまた異なり、スペインやギリシャでは、
火曜日がその不吉な日に当たる。
―新しい捉え方―
近年、13日の金曜日に対する考え方は変化しつつある。
ポップカルチャーやセレブリティの影響もあり、13を幸運な数字と
考える人も現れだした。歌手のテイラー・スウィフトは、13を
ラッキーナンバーとして考えており、この数字が彼女の
キャリアにおいて非常な幸運をもたらしたと言っている。
時が経つにつれて、13日の金曜日に関する伝統的な迷信は
薄れつつあるが、その根底に流れる不吉なイメージは
これからも依然として、西洋文化に強い印象を
与え続けることだろう。
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