中央アジアの人里離れた高地で、考古学者が
2つの重要な中世都市を発見した。
高度なリモートセンシング技術によって可能となったこれらの発見は、
シルクロードの影響力が、これまで大規模な
都市開発には不向きと考えられていた
山岳地帯にまで及んでいたことを
明らかにしている。
1つめの遺跡であるタシュブラックは、
2011年にウズベキスタン南東部の
探索中に発見された。
標高約7,000フィートに位置する
この地域では、埋葬地と多数の陶器の
破片が発見され、かつて繁栄していた
名残のある集落跡がいくつか発見された。
さらに、この場所について調査を進めると
300エーカー近い広大な都市、
トゥグンブラクと呼ばれる都市の跡が
見つかった。
この都市はタシュブラクからわずか
3マイルほどの場所に位置し、要塞化された
建造物、窯、大規模な冶金活動の痕跡が
見られ、このトゥグンブラクの集落が
鉄鋼生産の拠点であったことを
意味している。
これらの都市を高地の場所に意図的に
配置したのは、金属製錬に必要な高温の
火をくべるために、強い山風を
利用することが必要だったためと
考えられている。
この工業生産能力は、
シルクロード・ネットワークへとつながり、
これらの高地都市が地域貿易と経済において
重要な役割を果たしていたことを
示唆している。
これらの重要な2つの都市の発見は、
シルクロードの歴史の再評価を必要とし、
古代の交易ネットワークが多様で困難な
環境に適応していたことを
浮き彫りにしている。
さらに現在進行中のタシュブラックと
トゥグンブラックの研究は、
今まで謎とされてきた、中央アジアにおける
中世の都市と経済交流の複雑さをさらに
明らかなものへとするはずだ。
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